「前編」ではこれまでについて、そしてMBOの経緯やこれから大切にしていくポイントなどについて話を聞きました。
「後編」では、より具体的なSI&Cの未来像や、企業のキャッチコピーである『Beyond SI』の理由などについて、代表取締役社長の岩澤が語ります。
目次
業務視点からの技術活用ではなく、技術視点から業務創造を目指す
Q. 岩澤社長が感じるSI&Cの強さや魅力とは?
40年を超える歴史はもちろんですが、“人”という点での強さや魅力を実感しています。
言葉は古いですが、私がまず感じたことは「実直である」ということ。いろんなポートフォリオを有する人がいて、幅広いニーズに応えるスキルセットが存在しますが、誰からも共通して感じるのは真面目と言い換えたくなるくらいの実直さです。お客様の期待に応えたい、このプロジェクトを完遂したい、そういった想いにとにかく実直なんですね。それはこれからも変わらない強さであり魅力だと思います。
それもあって、品質の高さは唯一無二だと自負しています。プロジェクト・マネジメント層の人材が多く在籍し、プロジェクト・マネジメント能力を評価する指標「CMMI」で最高評価のレベル5を獲得するなど、技術・プロセス・アイデアや提案などあらゆるプロセスにおいて品質の高さはSI&Cならではの魅力と言えます。
Q. SI&Cはどう変わっていきますか?
従来はどちらかと言えば、業務視点から技術を活用してきました。これからはその逆を目指しているんです。つまり、技術の視点から業務を創造していくという。
今まで培った技術や知見、最新情報などをベースに、新しいクリエーションを実現していく。そのため、今後はさらに計画力や提案力、課題解決能力といったものが重視されます。日々の業務にプラスして、技術の力で何を解決できるか、どんな新しい価値を生みだしていけるかを追求していきます。
Q. 新社名やキャッチコピー『Beyond SI』に込めた想いとは?
社名のSI&Cはこれまでも使用されていましたが、新しくは“Sustainable Innovation & Creation”を示すものとして設定しています。従来のシステム・インテグレーション「SI」を軸としながら、新しくかつ、持続的な変革と創造を叶えていくという気持ちです。
日本のSI業界・SIerには、実はガラスの天井が存在すると感じています。IT業界におけるTier2・Tier3の存在は、実際にものづくりを実施する存在ですが、正当な評価がされているかいうと必ずしも満足のいくものではありません。システム・インテグレーション「SI」という領域を超越して、もっと自分たちから何かを生みだし発信していくという宣言を『Beyond SI』に込めました。
また社内向けという意味ですが、これまでの社名は「株式会社システム情報」、つまり事業内容を表す「SI(System Information)」だった訳ですが、その社名そのものの「SI」をも超えていくというメッセージも込めています。
SI&Cから真のCDXO(最高DX責任者)を輩出していく
Q. これから必要になる人材像とは?
お客様の期待に応えることは大前提で、これからはイノベーションをプロデュースしていくことが必須です。技術の追求のみならず、やはり大切なのはその技術を生かして何をするかという所に視線が向くことです。
新しいテクノロジーが世の中を変え、あらゆる課題を解決していく。そのテクノロジーをどう使い生かすかが、私たちの使命です。日本は新技術に対する感度があまり高くありませんが、私たちはいち早くパラダイムシフトに向き合いファースト・ムーバーになっていきたい。そこに共感し牽引していただける人材と一緒に仕事がしたいですね。
それから、SI&Cは歴史のある会社ですが、現在進行形でどんどん変化しています。好奇心やアイデアを持って、SI&Cのコアメンバーになるという意志があることも重要ですね。
Q. 最後に今後の決意をお聞かせください
SI&Cの進化をさらに加速させるために、一人ひとりの大切さを改めて重視しています。待遇やウェルビーイングなどに加えて、誰もがグローバルプレーヤーになっていくためのサポートを全力で行っていきます。
個々が付加価値の高い仕事をすることで、報酬を含めた個々人へのさらなる還元も可能になり、それによってまた生産力も高まっていく。そのサイクルを持続的に実現したいと思っています。
また、技術で新ビジネスを実現する真のCDXO(最高DX責任者)をSI&Cから多く輩出していきたいです。お客様に付加価値の高いソリューションを提供し続ける意味でも、個人個人の成長を実現しながら、SI&Cもさらに飛躍させていきたいと考えています。