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Interview 2024.08.01

ベインキャピタル、プリンシパルの小島隆利氏

SI&Cは、業界や社会のゲームチェンジャーになる

#インタビュー

ベインキャピタル、プリンシパルの小島隆利氏

2024年7月に新生SI&Cが発足。株式会社SI&CのMBO(マネジメント・バイアウト)ならびに新体制の立ち上げをサポートしたベインキャピタルの小島隆利氏に登場いただき、今回のプロジェクトについて、またこれからSI&Cに期待することなどについて伺いました!

目次

秘められた可能性を、解き放つ

――グローバルな投資ファンド企業であるベインキャピタルでお仕事をされていますが、小島さんはどのようなキャリアをお持ちなのですか?

 

―小島さん

大学の工学部を卒業後、さまざまな業界に触れる中でコンサルティング業界が自分に合うと感じて経営コンサルティング会社に入社しました。経営コンサルティングという仕事は、会社の悩みや課題を聞き、問題解決のサポートをしていく仕事です。一緒に伴走する顧客(クライアント)の状況がどんどん良くなるのが自分自身のモチベーションで、今もそこにやりがいを感じています。

 

 

――その後、海外勤務も経験されたのですね?

 

―小島さん

はい。オーストラリアでの海外勤務を経験し、よりグローバルな活動をしていきたいと思い、1年ほど留学してMBA(経営学修士)を取得しました。留学先はINSEAD(インシアード)というビジネススクールで、フランス、シンガポール、アブダビのキャンパスに滞在しました。世界中に仲間が広がり、文字通り世界が広がりました。帰国後に、より深く企業経営に携わりたいと思い、現在所属しているベインキャピタルに転職しました。

 

 

――最近はどのようなお仕事をされているのですか?

 

―小島さん

ベインキャピタルでは産業別にチーム編成されているのですが、私はテクノロジー・メディア・テレコムの分野を手がけるチームに属しています。ソフトウェアやSIerをはじめとした企業との繋がりが多く、こうした業界の投資案件の発掘、投資候補先のデューデリジェンス、投資先企業のモニタリングや経営の伴走などの業務に携わっています。

 

 

――SI&Cとの出会いとは?

 

―小島さん

それまで多様な業界に触れてきたのですが、IT・テクノロジーのチームには自ら属したいと望みました。その理由は、IT業界のこれからの可能性とスピード感でした。この業界に興味を持ったことで多くのSIer企業と接点を持つこととなりました。独立系のSIerがより成長していけるプラットフォームを構築すべく活動をする中で出会った一社が、SI&Cでした。

 

 

――その時のSI&C(当時は(株)情報システム)の印象はどのようなものでしたか?

 

―小島さん

秘められた可能性がすごくある会社だと強く感じました。Tier1Tier2と呼ばれる階層のIT企業には、優れた技術が数多くあり、質の高いエンジニアがたくさん在籍する企業も多く存在します。SI&Cはまさにその類いの企業で、まだまだ表出しきれていない価値があると思いました。

 

その秘められた可能性を解き放ち、世の中にSI&Cの価値をもっと届けていきたい、という熱い気持ちと具体的な事業成長施策に共感いただき、20234月よりMBOプロジェクトがスタートしました。

 

 

一つひとつの蕾を、開花させていく

――MBO時にはどのような課題があり、何を目指したのですか?

 

―小島さん

端的に言えば、150億円の売上げを200億円にする未来は見えていたのですが、その先、つまり500億円から1,000億円、さらにはそれ以上にしていく未来をこれから見据えていこう、というのがプロジェクト検討のスタートでした。実際にその可能性やポテンシャルはあるのに、具体的なアクションに繋げて行くのはなかなか難しい。でもベインキャピタルが全力でサポートを行い、一緒に前向きに進んでいけば必ず実現できる。短期的な視点ではなく、あくまでも中長期を見据えた成長のために、経営陣・従業員・株主が一体となって進むことを目的にMBOという選択になりました。

 

 

――SI&Cの強みや弱みについて、どのように分析されましたか?

 

―小島さん

SI&Cの事業分析を通じて、プロジェクト・マネジメント力と在籍エンジニアのスキル・質の2点において、業界内でも非常に長けているという風に感じました。CMMIレベル5を全社として継続達成している、PMP(プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル)資格を持つエンジニアを数多く抱えている、という強みは他社にはない独自の強みです。弱みは、それらの強みを正確かつ明確に世の中に発信・周知ができていなかったことですね。その時点で、SI&Cの持っている潜在的な価値はとても大きいと感じ、ベインキャピタルの経営支援を通じて企業価値はもっともっと上がると確信していました。

 

 

――そこでリブランディングにも携わられたのですね?

 

―小島さん

プロジェクト・マネジメント力だったり、技術やノウハウだったり、無二の強みや先進性がせっかくあるのに、外からの見え方はちょっと旧態依然のような印象で。このネガティブなイメージを払拭して、未来を望む新しい印象に変え打ち出していくべきと考えました。

 

 

――古い印象に変革が必要だと?

 

―小島さん

本当に良いものがたくさんあるのに、それらが埋もれてしまっていたんですね。閉じたままの蕾を一つひとつ丁寧に、花開かせていく作業が重要と感じました。

 

 

――プロジェクトが発足して1年ほどですが、変化は感じられますか?

 

―小島さん

プロジェクト発足から1年しか経っていないですが、ものすごいスピードでの変化を目の当たりにしています。SI&Cには、元々変化を楽しもうという人が多く、チャレンジを好む体質でしたが、それらがまだ発揮し切れていなかった。でも最近になって、変化する・挑むという社風が顕著に強まっています。これは、SI&Cのビジョンである「“Professional Innovator Beyond SI” (固定観念を打破し、変⾰を追究し続ける)」という価値観に通じています。

 

また、こうした意識に加えて、自分たちの仕事の価値というものを改めて見直し、利益に繋いでいくことを考慮する機会も創出しました。そこを明確にし実行していくことで、それがより良い仕事・やりがいのある案件に直結し、より良い仲間を集めることにもなり、更なる価値を顧客に提供し、最終的に社会解決をしていく特別な存在にまでなっていく。その良いサイクルを実現できていると思います。

 

 

――秘められていた良さが具現化されている?

 

―小島さん

その通りです。埋もれていた価値や、秘められていた可能性、また発信し切れていなかったSI&Cの良さが、MBOを通じてたくさん花開いていると実感しています。

 

 

SI&Cは、業界の“核”になる

――今現在のSI&Cに感じる魅力はありますか?

 

―小島さん

いろいろな強みや魅力が花開いている中でも、やはり「新しきに挑む」「変化を楽しむ」という長所は特に魅力だと感じています。1年目からベテランまで、いろんな社員の方にお話を聞いても、新しいことにチャレンジできる風土や、これからの自分のキャリアパスについてポジティブなキャリアを描いていけるという回答を多く得ました。会社全体が前向きに進んでいる感じですね。

 

 

――これからのSI&Cに期待することは何ですか?

 

―小島さん

従来に増して、新しいことや領域を超えたことに着手することになると同時に、規模も拡大していきます。SI&Cは業界の中で注目されるだけでなく、風穴をあける存在にもなると考えています。IT業界の変革をリードしていくSI&Cを、私たちも全力でサポートしていきます。

 

 

――最後の質問ですが、小島さんにとってSI&Cとはどのような存在ですか?

 

―小島さん

個人としてさまざまなSIerIT企業と関わっていますが、SI&CをはじめとするいわゆるTier2の企業同士は、もっと繋がりを持って一つになって、連合軍として、デジタル技術を駆使して未来を形作る、より大きな価値を世の中にもたらしていける存在になっていけると思っているんです。その核となるのが、SI&Cです。

 

その理由は、SI&C特有のプロジェクト・マネジメント力です。プロジェクト・マネジメントは限られた特定の分野ではなく、多彩な方向に領域を広げていくことを可能にします。その意味で風雲児になる企業だと確信しています。

 

自分の職業人生の中でも大きなパートナーであるSI&Cと一緒に、業界や社会にたくさんのイノベーションをもたらしていきたいと思っています。

 

 

――ありがとうございました